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2008年06月23日

自由企画工房 画像置き場 19 & パース考

自由企画工房 画像置き場 19 & パース考


 もともと水彩風に加工する予定で作ってあった前回の画像。
折角ですので加工しました。

2パターン作りました。

違い判りますでしょうか?




自由企画工房 画像置き場 19 & パース考


現在、この物件の内部パースに取り掛かっています。

コチラは来月末位に公開できるかと思います。





 先週はもの凄く手間のかかった物件を手がけておりました。
コチラはまだクライアントに送信したばかりなので、ここにアップすることはまだ出来ませんが、これも来月を目処に少しずつアップできると思います。
まさしく「手描きの手法」で、パースらしい嘘のつき方というか、3次元のCGでは正直すぎて描けないところを絵にして見せるという、「手描きの嘘のつき方」を久しぶりに使いました。
図面とのズレは、それはもうもの凄いですw

 平面図はほぼ原型を留めていませんし、位置関係もメチャメチャですが、とりあえず絵にはなっていますw
無理なのは判るが、ここをどうしても見せてくれ(見えるはずのない箇所)・・・って簡単な指示ですが・・・・・。

この辺は、純粋な3D専門のフォトリアルCGパース業者の方はかなり苦しい部類に入るでしょうね。
手描き経験がないと、発想も出てこないかも。
イメージパース、スケッチパースの範疇です。


だって、アングルを出すのに、久々に苦労というものをしましたからw

少し位置関係をズラしただけで、複合施設になっていて各棟が繋がっているので、全てにおいて誤魔化しが必要になるので、アングルの変更指示が出るたびに、モデリング変更になるわけで。


フォトショップなどのレタッチソフトを使用すれば、手描きと同じような操作なので、感覚的に同等の事をするわけですが、自由企画工房ではフォトショでのレタッチ作業を今のところ殆どしていません。

 元々フォトショップだけで人力レンダリングなどしておりましたので、モデリングなどよりもよっぽど得意な分野ではあるのですが、ここ数ヶ月フォトショップで作品のレタッチをした事はないです。
ブログアップ用にサイズ調整するとき位でしょうか。
フォトショップを立ち上げるのは。




 水彩風の画像も全て3次元ペインティングで表現しています。
ほぼ手描きテクスチャを貼ってレンダリングするのと同様のことをしています。


 ですからレンダリング計算時間とは無縁の作業ですので、常に手を動かしていられますし、作業を終えた時が作品の仕上がりとなります。



 正直言いまして、写真のように表現するフォトリアルな画風に私自身が飽きてしまったのです。
もっとも最近世間のほうがフォトリアルCGにやっと追いついてきた感がありますが。
製作する側は常にその先を見据えていますので、もう次の手法を模索しているパース屋さんも多いはず。
フォトリアルな画風自体、そろそろ真新しくなくなって(当たり前になって)飽きられると思います。
「凄くなくなる」、「インパクトがなくなる」というのは恐ろしい事です。
フォトショップによる手描きで、リアルに描く事自体、非常に疲れる作業です。
極論ですが、究極的にリアルに表現するのならやはり写真を撮るのが一番でしょう。
現物の持つ存在感の強さには絵では太刀打ち出来ないのです。

絵には絵にしか出来ない表現方法があるはずです。


 写真が発明されて、絵画と言う領域に多大な影響を与え、多くの画家が職を失いました。
なぜならポートレイトや風景画をリアルに描く事自体が時間がかかるナンセンスな事に追いやられたのですから。
時代の先端は写真でした。
お抱えの宮廷画家は宮殿を追われ、商人たちは流行の写真で自らを残しました。

その後、「印象派」などの出現で写実的ではない「色の世界」を表現する手法が確立され、「チューブ入り絵の具」が発明された事により、野外での絵画制作が可能となり、画家は色彩の素晴らしさを謳歌して、キャンバスにその色をぶつけました。


 「黄色の捕色が紫である」ということを多くの印象派の画家達は、おそらく無意識のうちに理解して描き出したのでしょう。

煌めく色彩をキャンバスに閉じ込める事に芸術的な要素を見出しながら作品を創ったのです。

 その後、様々な画風が登場し、もはや絵画ではないところまで進んできた感はありますが、元々パースというものは、ダ・ヴィンチのような天才達が、建築の知識もあった為、図面やスケッチで残していたものであると考えていますので、画家達が建築家としての仕事をするようになり、当然絵の描ける建築家が優れた予想図を残し、それぞれが派生し画家の一つの職業の選択肢として建築パースという分野に落ち着いたんだと思います。
ただしスピード重視であった為、簡略化した画風にならざるを得ませんでした。
これが70年代風のパースの特徴だと思います。

 80年代半ばまでその傾向は続き、エアブラシの登場・普及からリアル傾向に向かい始めるパース屋が出現し始めます。
筆とは異なる均一な塗りが持て囃されました。
バブル前夜の日本は新しい時代感を見たのだと思います。
翻ってパース以外に目を向けても、エアブラシを多用した作品をつくる画家も多数出ています。
また商業の世界では(特に新聞などのモノクロに強い)印刷媒体との相性を模索した「新しいタイプ」のイラストタッチのパースも多数出ました。

 しかし、時代を象徴したと思われたエアブラシも、CGの出現に伴い徐々に姿を消していきます。
それ位、当時のマッキントッシュ、フォトショップの衝撃は大きなものでした。
ウィンドウズは色の再現性が良くなく(多分今でもガンマ値が高いので再現性は劣るかも。イメージでは。)、クリエーターはマックを使っていました。
ブランドなので非常に高価でした。
私の当時のマシンは車が買えるほどの金額(現在のミニバンクラス位は買えると思います!!)でした。
当時の大型モニタにハードディスクもメモリも積めるだけ積んでいましたから。

漫画家でさえもペンを使わなくなった位(人にもよりますが、画面上で全て仕上げてしまう達人の域に達している人たちも多いです)、イラスト世界を始め、クリエーターは夢中になりました。
ペンタブレットの登場により、現実の画材と画面上の画材の差は、印刷物にするという前提が崩れない限り、大きな差はなくなりました。

私が最初に触れたバージョンは3.0。
レイヤ機能がなく、選択してコピー途中で手を離してしまうとその場で張り付いてしまうという、少しの失敗が全てやり直しと言う、まさに手描きとなんら変わらない緊張感がありました。
恐らく手描きの方が早く仕上がったかも知れませんw
何度も泣きながら同じ失敗を繰り返して覚えました。
4.0になりレイヤ機能が搭載された事により、一つの完成を見たと思います。
今でも私の好きな究極のバージョンは4.0です。
使いやすくて軽いのが魅力でした。
非力なマシンでも動くのが良かったです。
まだ手描きの要素が色濃く残った作業内容でしたので、フォトショップの作業というものは絵の描けないスタッフには任せられないセクションでした。

 その内、3Dソフトが進化していき、レンダリングの能力もマシンパワーもどんどん上がって行き、レンダリング手法も様々なアルゴリズムを使用し、どんどんリアルな方向へ進みました。
3Dを使用するので、モデリングさえ気合で覚えれば後は、ライティングなどを経てレンダリングし、フォトショップでレタッチして添景を加えるという作業から、全てをレンダリングで終わらせるという処まで出来るようになりました。
その分、経験とテクニックは必要とされますが・・・・。

ただし、マシンが安価になってきたこともあり、ソフト自体もパース業者の意見をフィードバックし、パース製作に特化した製品が多数出ることにより、手書きの経験がなくてもこの業界に入りやすくなったのも事実です。
質の高いフォトリアルから、質の低い安価なフォトリアルまで探せば幾らでも出てくるでしょう。
ちょっとしたキャドソフトでも添景ナシのリアルなパースが出せる時代になっています。


しかし、添景もない状態で「建築パース」と呼べるのか?という疑問は解決されていませんが・・・・。








 マンションなどの商業建築パースを中心にフォトリアルな方向へ加速しましたし、当時のプチ不動産バブルの影響もあって、チラシなどに掲載される規模も大きく加速していきました。
もう宣伝方法の勝負でした。
特に東京は面白かったです。
まさに情報戦といった感じです。
勿論、それはそれで面白かったのですが、リアルで当たり前という風潮に嫌気がさしてきたのもこの頃でしょうか。
「写真を描け!!」が当時の大命題でした。
リアルとは何かを常に考えていましたし、他のパース屋さんとの勝負は何処までリアルかを競うという、ある意味競争の中に曝されているのに気が付いたのもこの頃です。



何か違う?と思いました。



 元々絵が好きで、絵で食っていく為に、絵筆を握りながら仕事をする為に飛び込んだ業界です。
出来ればイラストレータになりたかった・・・・。
何も写真の様なリアルな画風を描く為に、この業界に入ったのではない・・・・・これが私の結論でした。
もっと人と人の温かいコミュニケーションツールとしての希望の様なものを感じていたはずなのに・・・・・。

 勿論、商業建築パースや芸術的な要素のパースなど種類など幾らでもあるでしょうが、元々は無いものを伝えるためのコミュニケーション手段です。
手法的に様々に発展して来ましたが、実は最近のCGパース隆盛の画風が見直される動きが全国的に出てきています。

「スケッチパース」でスピーディに意志伝達を図るというもので、「朝の手描きパース講習会」などが流行っているようです。
なんだか本末転倒な感じがしますが、これは絵の描けないパース業者が如何に多くなってきたかを物語る少し怖い現象かも知れません。

 私が2年前に予測したとおりの動きになってきたのが嬉しいというか、悲しいというか、ちょっと不思議な感じです。



 話が長くなってしまいました・・・。
先週仕上げた物件が、紙媒体への手描きならその分全て描き直しな訳ですが、手描きに比べ作業が無駄にはならないのでイイかなァ位に思って作業してます・・・・・・。

久々に徹夜続きでハッスルしてしまいましたw

まだ終わった訳ではないので、気を抜かないようにしていますが・・・・・

どれ位変更があるのかな?

ちと怖いですw


少しでも変更があれば、添景をほぼ描き直すつもりではいます。

この辺は実際の手描きとそう変わらないのであります。
もう少し賢くならなくては・・・・・。

だから描き上げるたびに画風が変わるのですw
その時いいと思ったスタイルで仕上げるようにしていますので。



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